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でもこれはないなあ!見易かったけど、それだけ。まず冒頭の、鋏を手にしたジュリアン・ムーアの横顔を捉えたカットの安っぽさに驚いた。内容についても、「超能力」をコントロールしたり、あの人を悼んだりあの人を助けたり、そんな余裕がキャリーにあるなんて。
一方少年時代の性的虐待でオカマになったイグナシオは、いわば追い詰められた結果の同性愛者であり、なぞの人物”イグナシオ”は役や金ほしさに嫌悪を抱きながら同性愛者の相手をするだけのことである。またベレングエル氏は、元神父で、妻子がおりながら実際は同性愛者である、という設定だ。自らの「性」を欺く、または欺かざるを得ない彼らの同性愛は、醜く、時に滑稽ですらある「バッド・エデュケーション」とは、スペイン語タイトルそのままの英語であるが、この「男たち」の社会は、ひたすらに悪循環で、ひたすらに「悪しき教育」ゆえであるともいえる。.
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